【チュートリアル】はじめてのレッスン 3話「キャラメイク」

バーチャルドール・プロジェクト プロローグb01

 

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■ レッスンルーム ■
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人間らしさの部分はわかったが、みんなの事をもっと良く知るためにも、『バーチャルドールの能力』を知っておく必要がある。

まずは、『キャラメイク』という変身能力について教えてもらう事にした。

 

現在の姿は『素体』という状態で、『キャラメイク』をしていないデフォルトになる姿らしい。

みんな、見た目は中学生くらいだが、作られてから20年以上経っているらしく、人間に当てはめて考えるとしたら『もう成人している』という事になる。

サーヤ「もしかしたら、マスターよりサーヤたちの方が年上かもしれないわね。サーヤお姉ちゃんって呼んでもいいのよ?」

ヒヨリ「ヒヨリの方がマスターより年上かもしれないって、なんだか不思議だね♪」

人間ではないため、月日の経過で見た目や精神が歳を取る事はなく、ずっと変わらずこのままのようだ。

……ちょっと羨ましい気がする。

 

 

さっそく、思い思いの姿にキャラメイクをしてもらった。

何の準備も必要なく、その場ですぐに姿を変更できるようで、まさに『変身能力』といった感じだ。
体だけでなく、服・アクセサリー類・持ち物まで変化する事にとても驚かされる。

 

ヒヨリの姿は、頭には獣の耳、お尻の方にはふわふわの尻尾で、どこかの民族みたいな衣装と、顔には不思議な模様が入っている褐色のケモミミ少女だ。

ユイナの姿は、黒髪をアップにまとめて下フチチのメガネをかけ、地味めで優しそうな雰囲気なのだが、豊満な体のせいでナース服がパッツンパッツンになっている。

シズクの姿は、小学生くらいなのか素体の時より背が低く、白いツインテールと白いワンピースに、頭には光の輪っか、そして背中には小さな羽がついているのだが、これは自分の意思で自由に動かせるらしい。

アスカの姿は、髪は縦巻きロールでティアラを乗せ、豪華な白いドレスを着てる様は、中世のお姫様といった感じだ。

サーヤの姿は、制服を着崩して大きく開けた胸にミニスカート、ルーズソックスを履いて、
肌は小麦色、髪は何色と言えばいんだろう色を抜いたり入れたりした感じで……、まさに黒ギャルだ。

 

 

ユイナ「キャラメイクは、いろんな人の好みに姿を合わせられるようにするために備わっているんです」

シズク「髪の長さや色だけでなく、身長や体形も自由自在だぞ」

なるほど。バーチャルドールは、たくさんの人に受け入れられる目的で作られているから、好かれるための試行錯誤ができるようにするための工夫なのだと納得した。

ヒヨリ「マスターの好みはどんな感じかな? リクエストしてくれたらマスターの好きなキャラメイクをするよ♪」

ミコトさんが人間である私を助手として必要としたのは、人間の好みや趣向などを、みんなに教えてほしいからだったなと思い出した。

あとで、人気のあるキャラクタ―でも調べてリクエストしておくとしよう。

 

サーヤ「ねぇねぇ、マスターは、巨乳派? 貧乳派?」
サーヤの質問は聞こえなかったフリをして、咳払いを一つして話を進める。

 

 

ダメ出しと取られてしまわないように少し気を使いつつ、ちょっと思った事をアドバイスをしてもいいかなと前置きする。

ユイナ「遠慮せずに何でも言ってください」

アスカ「今よりもっと良くなるためなら望む所よ!」

姿は変わったのに声が素体のままだったため、見た目と声にギャップがあって違和感があるかなとやんわり伝える。

 

ヒヨリ「すごーい! 今まで気にした事もなかったよ!」

ユイナ「声も大事なんですね」

シズク「見た目に合う声か……あ~、あ~あぁ~」

少し気になった所を伝えただけなのだが、みんなはすごいアドバイスをもらえたように一気に沸き立つ。
だんだん私が必要とされる理由がわかってきた気がする。

 

サーヤ「ふふ、声が変わるだけでも、雰囲気が変わって感じられるのね」

アスカ「マスター、これでどう?」

それぞれ姿に合う声を模索して、私が声を聴いてアドバイスを何度か繰り返す。

 

やはり思った通り、姿に合う声にしただけで、みんなの魅力がアップしたのはあきらかだった。

喜ぶみんなの様子を見て自分事のように嬉しく感じるのは、少しでも役に立つ事ができたからなのかもしれない。
これが『育成』の楽しさなのかもしれないと思った。

 

 

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