【小説講座⑥】人物描写・情景描写・説明・設定

※ この講座の完全版は、動画の方になります。(画像も動画の方に多くあります)




「説明・設定」は読みやすくなるように工夫する

説明や設定は、何の工夫もせずに書いてしまうと、読者は大量の文字を淡々と読む事になり、
苦に感じてしまいます。

小説を読んでいるというより、辞書や教科書を読んでいるような気分になります。

説明や設定など、読者が読みづらいものも、工夫をする事で読みやすくする事ができます。

説明は会話文にする

何かを説明する時に、その件に詳しい人物を登場させます。

その人物が、知らない人に解説をする事で、会話を使って説明する事ができます。

この知らない人は、読者がわからない事や聞きたい事を「これはどういう意味なんですか?」と代弁してくれます。

設定は実体験で見せる

「この世界がどういう世界で、魔法が使えて、魔法使い同士は争いあっている」という事を地の文で説明してしまうと、単調でどうしてもチープな印象になってしまいます。

設定は、イベントという形で実体験してもらうと、読みやすくなり、イメージもしやすくなります。

文章を使った「百聞は一見にしかず」のような形です。

例えば、主人公が旅をしている場合、長い説明を抜きにして、今、主人公が見ている世界を表現します。
(主人公を通すと全ては「体験」となり、イメージしやすくなります。)

急に魔法による攻撃を受け、それを主人公は魔法によるバリアで防ぎます。
(こうする事で、設定を説明する事なく「主人公も敵も魔法が使える」という事が読者に伝わります。)

敵との会話の中に、「魔法使い同士が争っている事」を感じさせるセリフを入れておきます。

その後、敵を圧倒的な力で倒すと、主人公の強さを読者に伝える事もできます。

様々な情報源を使う

事件などが起こった場合、「お前知ってるか? 昨日の○○事件の事」と友人などが教えてくれるやり方もありますが、毎回このパターンだと不自然になってしまいます。

その世界観にあった情報源を使う事により、設定や説明の表現の仕方に多様性を出す事ができます。

○TVのニュース、新聞、ラジオ、張り紙、手紙。

○SNS、掲示板、チャット、メール。

○逃げ惑う人の叫び、野次馬のセリフ。

人物の表現(人物描写)

人物が登場した際、その人物の容姿が読者にわかるように、文章で表現する必要があります。

容姿を直接的に表現する方法

「黒くて長く切りそろえられた髪に、透き通るような白い肌」などのように女の子のパーツを直接表現し、どういう容姿をしているのかを読者に伝えていきます。

注意が必要なのは、多く盛り込みすぎないという事です。

「髪はこうで、肌はこうで、目はこうで、マユはこうで、口はこうで、体形はこうで・・・・・・」と、つらつらと長く書いてしまうと、読者はくどく感じてしまいます。

文章から読者がイメージしやすい部分を的確に選んで、くどくならないように表現しましょう。

容姿を抽象的に表現する方法

重要人物の場合は、作者の思い描くしっかりとしたイメージを読者に伝える必要がありますが、重要ではない人物は読者が勝手にイメージしても問題がないため、抽象的な表現のみにして読者にゆだねます。

店員が一人の場合は「店員」だけで良いですが、複数の店員がいて、区別する必要がある場合は、「メガネの無愛想な店員」「背の高い爽やかな店員」などと抽象的に表現します。

ちなみに、重要でない人物も細かく表現してしまうと、読者が読み疲れてしまいます。

情景の表現(情景描写)

主人公がいる場所を読者に伝える事は、とても大切なポイントです。

情景描写をおろそかにして話を進めてしまうと、読者の周りのイメージが曖昧なままになってしまい、今どんな場所にいるのかわからなくなり、どんどん意味がわからなくなってしまいます。

また、場所をしっかりと表現する事で、主人公の行動に説得力が出たり、読者も感情移入をしてくれます。

主人公が足元に注意しながら一歩一歩慎重に足を進めていても、情景描写がないと何をしているのかわかりません。

ですが、「少しでも足を踏み外せば、即死は免れないであろう高さの断崖絶壁を、右手で岩肌をつかみながら、足1つがやっと乗る到底道とは言えないような場所を進んでいる。

見てはいけないと思いつつも地上を確認してみると、かすむほど遥か遠くに川が流れているのが見えるが、さすがに落ちて『下が水で助かった』では済む事はないのは試さなくてもわかる」というように表現すると、地上何百メートルほどの高さにいて、「落ちたらどうやっても助からない」という事を読者に伝える事ができます。

表現一つで高さの印象も変わります。
自分のイメージが、ちゃんと読者に伝わるように、表現の仕方を考えてみましょう。

ただし、曖昧すぎる表現をしてしまうと、人によってイメージに大きな差ができてしまうため注意が必要です。

例えば、「落ちたら死にそうな高さ」と表現してしまうと、即死する高をイメージする人もいれば、
大怪我はするがギリギリ死なない高さをイメージする人もいるかもしれません。

その表現がどう伝わるのか、何パターンか予測してみると良いでしょう。