【イラスト講座①】観察力を高める・想像力を鍛える・表現方法の違い

※ この講座の完全版は、動画の方になります。(画像も動画の方に多くあります)




「絵が苦手な人」のタイプ

「絵が苦手な人」には、2つのタイプがあります。

自分がどちらのタイプか知っておく事で、これから絵の練習を始める際に役に立ちます。

自覚をしているタイプ

「自覚をしているタイプ」の人は、日頃から、イラスト・写真・アニメ・動画など、様々な作品を見ている事が多く、見たものを記憶したり観察ができているため、目が鍛えられて自然と観察力が高くなっています。

ですが、自分の「絵を描く技術」が、観察力に比べて満足できるレベルに達していないため、「自分は絵は苦手だ」と感じてしまいます。

そのため、他人から充分うまいと言われるほどの人でも、本人は下手だと思っている事もあります。

すでに目が鍛えられていて観察力があり、自分の絵の善し悪しが自分でわかるため、絵の勉強や練習をすればするほど、ぐんぐん上達していきます。

自覚をしていないタイプ

「自覚をしていないタイプ」の人は、あまり絵や映像作品を見ていなかったり、見ていてもあまり気にしていなかったり、記憶に残していないため、目が鍛えられておらず観察力も低いままになっています。

ですので、「自分の中の絵のうまさの基準」を「自分の絵の腕前」が超えているために、

「自分はうまく描けている」という状態になっています。

そのため、自分では「とてもうまく描けている」と思っていても、他人から「なぜか下手だと言われてしまう」という事になります。

そのままで満足している場合は全く問題ないのですが、「下手だと言われないようになりたい」という場合は、絵の練習をする必要があります。

今のままでは、「自分で描いた絵の改善点」が自分でわからないため、まずは、目を鍛えて観察力を身に付けなければいけません。

闇雲に練習を重ねても、上達しにくくなってしまいます。

目を鍛える(観察力を高める)

絵を描くためには、まずは目を鍛えて「観察力」を高める必要があります。

なぜ観察力を高める必要があるのかは、『「絵が苦手な人」のタイプ』で説明した通りです。

目に経験を積ませる

イラスト・写真・アニメ・動画など、様々なものを見て目に経験を積ませましょう。

好きなものだけでなく、普段見ないものや興味のないものも、積極的に見てみましょう。
普段見ないものを見る事で、新しい発見や自分が好きだと感じるものに、出会う事ができます。

幅広く、いろんなものを見ている内に感性が養われていきます。

感性は人それぞれで、「自分の好み・経験・美的センス」など、様々な要素で構築されていきます。

「実物」をよく観察する

実物は写真や映像と違い、距離や角度で見え方が変わったり、光の当たり方で色の見え方も変化します。
また、見た目は軽くて柔らかそうだったのに、実際に手に取ってみると硬くて重かったりする事もあります。

このように、実物の方が写真や映像で見た時よりも、圧倒的に情報量が多くなります。

実物を観察をする際には、実際に触ってみていろんな情報を得るようにしましょう。

描く時には毎回よく観察する

目を充分に鍛えていても、絵を描く時には毎回よく観察しましょう。

今から描くものがどういうものなのかを、観察せずに適当に描き始めてしまうと、完成した時に「どこかおかしい絵」になってしまう事があります。

例えば、遠くから建物の絵を描くとします。

この時、建物を全く観察せずに適当に描いてしまうと、「遠目で見た、簡単な情報しかない」ため、「情報量の少ない絵」になってしまいます。

近くで見たり、触ってみたりして、コンクリートや、ペンキで色を塗った木の板など、しっかりと観察をしてから描き始めると、表面のざらざら感やひび割れ、雨で変色している部分などの、様々な情報を絵に反映させる事ができ、情報量の多い建物を描く事ができるようになります。

これは、人物・小物・乗り物・動植物なども同じです。
描く時には、しっかりと観察して、絵に反映させるようにしましょう。

想像力を鍛える

絵を描く時には、スケッチ・デッサン・模写など、見たものをそのまま描く場合を除き、想像力が必要不可欠です。

「実際には存在しない人物・動物・建物・風景」などを描く場合、どういうデザインにするか、どういう見せ方にするかを、頭の中でイメージをしながら描いていきます。

想像力を鍛える方法

●観察したものを思い出しながらイメージする
実際に目の前にある「小物」を手に取って、じっくり観察します。

その後、それを見えない所に隠し、さっきの小物を真上・横・斜めなど、いろんな方向から見た状態を思い出しながら、頭の中だけでイメージします。

慣れてきたら、写真のように止まっている状態ではなく、動画のように頭の中で小物を動かしながらイメージしてみてください。

●「近いもの」からイメージする
「実際には存在しないもの」を描く場合、全く何もない状態から複雑なものをイメージするのはとても大変です。

まずは近いものを観察して、それを「アレンジ」しながらイメージしていきましょう。

実際にはいない人物を描く場合、描きたい人物に似た、「年齢・性別・格好」などの人物の資料を見る事で、イメージしやすくなります。

●「イメージしたもの」を描けるようにする訓練
最初はティッシュの箱やスマホなど、実際に手元にある形のシンプルなものを使って、いろんな角度から見た状態をイメージして、簡単に絵で描いて見ましょう。

描いた後、実物の箱を手に取って、同じように見えるか確認してください。

いろんなもので練習をして、シンプルなものから、だんだんと複雑なものにしていきましょう。

表現方法の違い

絵の描き方には、大きく分けると、「線での表現」と「塗りでの表現」の2種類があります。
(1つの絵の中で、両方の表現方法を使っている事もあります)

●線を使った表現方法
「線」で物の形を取って表現する方法で、漫画や日本画などで使われています。

絵が完成した時に、下絵で描いた線が最後まで残る事が特徴です。
(ただし、例外もあります)

線で形を取るため、仕上がりがシンプルになる傾向があります。
(アニメのキャラクターの絵など)

見えている線や色の境界を、全て線で描いて表現してしまうと、くどくなってしまうため、描くべき線を取捨選択する事が重要になります。

●塗りを使った表現方法
「明暗」や「色」を使って表現する方法で、重厚感のあるイラストや絵画などで使われています。

キッチリとした下絵を描かない事も多く、下絵を描いても、塗りの段階で下絵の線が見えなくなる事が多いのが特徴です。
(例外もありあります)

塗り重ねて形を取るため、仕上がりが写実的になる傾向があります。
(アニメの背景など)

明暗や色の変化を観察して表現する事で、細かく描き込むほど写実的で重い印象になっていくため、どれくらいの描き込みで完成とするかが、重要になってきます。

モチベーションを上げる方法

絵を描き始める前や絵を描いている途中で、モチベーションが上がらなくなり、絵を描く事ができなくなる事があります。

そういう時にモチベーションを上げる方法を知っておくと、完成までがんばれたり、楽しく描き続ける事ができます。

モチベーションを上げる方法のご紹介

モチベーションを上げる方法を、いくつかご紹介しておきます。

モチベーションの上げ方は人それぞれなので、自分に合う方法を探してみてくださいね。

●アップテンポの音楽を聴く
アップテンポの音楽を聴く事で、前頭葉が活発になり、頭がハッキリしてやる気が向上します。

●アイデアをメモに書いておく
外出中などで、すぐに絵が描けない場合でも、アイデアが浮かんだら、スマホやメモ帳などに、文字で書いておくと良いでしょう。

絵が描ける状態になった時に、メモを見る事で思い出しやすくなったり、そこから、新しいアイデアやイメージが生まれる事もあるため、何もない状態より描きやすくなります。

●自分の絵を楽しみにしてくれる人を作る
友人や家族、投稿サイトの閲覧者など、自分の絵を楽しみにしてくれる人を作る事で、「人を楽しませる」という目的ができ、自分のためだけではなく、「人のために完成させよう」という気持ちがわいてきます。

また、「今こんな絵を描いてます」と途中経過を見せたり、「次はこういう絵を描こうと思っています」と宣言する事で、「がんばらないと!」という状況に、自分を追い込む事もできます。

●下絵を描く時のモチベーションの上げ方
下絵を描く時にモチベーションが上がらない場合は、頭に浮かんだイメージを難しく考えずに、ラフをたくさん描いてみましょう。

その後、描いたものを見て、「もっとこうしたら良いかも」と思ったら描き直してみたり、新しくラフを描いてみてください。

何もない状態から描こうとすると、気負ってしまったり、どう描き始めていいのか迷ってしまって、なかなか描き出せない事がありますが、すでに何かが描かれていると、「もっと良く見えるように、こうしよう」と、自然と頭が働くようになるので、描いていきやすくなります。

●塗る時のモチベーションの上げ方
塗る時にモチベーションが上がらない場合は、下塗りをした後にすぐ、「その絵の一番の魅力になる部分」を最初に塗ってしまうと良いでしょう。
(人物の場合は、目・肌・髪など)

一番の魅力になる部分を先に塗っておく事で、その絵の完成した状態がイメージしやすくなり、「がんばって良い絵にしよう!」とモチベーションが上がってきます。